HERMES 2020SS
今日から東京では楽天ファッションウィークなわけですが、こちらはまだパリコレが続きます。
今日はエルメス。
エルメスのレディースプレタポルテはマルジェラ、ゴルチェ、ルメールなど錚々たる面子がクリエイティブディレクターを務めてきましたが、実はメンズはこの約30年交代していません。
そのデザイナーとはヴェロニク・ニシャニアン。
ヴェロニクは1988年就任以来メンズのクリエイティブディレクターとしてメンズ部門を引っ張ってきました。
30年もの間同ブランドでクリエイティブをしているとマンネリ化や新鮮さがなく批判も噴出してくるはずですが、そういった話題があがってこないのは、世界中のエルメスの顧客、ジャーナリストから信頼を得ている証拠でしょう。
エルメスは一貫してシンプルながらもラグジュアリーなモノづくりを貫いており、今コレクションもそれを踏襲しています。
シンプルイズベスト、それを体現するかのようにビビットなカラーや過度な柄は排除され、(コレクション終盤に遊びの効いた総柄アイテムが登場するものの)ベージュやカーキなどのアースカラーとピンクやミントグリーンなどのパステルなカラーでまとめられた今季のコレクション。
もはや余裕すら感じさせるリラックスしたトップスにややワイドめのパンツ、そこにスカーフをラフに巻くことで完成するエルメスの夏の装い。
それでもラグジュアリーな雰囲気を漂わせられるのはエルメスというブランドが持つ圧倒的に世界観によるものでしょう。
また随所にエルメスの代名詞であるボストンバッグやトートバックがモデルの手に添えられており、その部分がまた大人の余裕の表情を醸し出しています。
コレクションを見終わった後に残る心地よい充足感。やはりエルメスは伊達じゃない。
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