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5大コレクションを中心としたコレクションレポートと個人的な見解を書いていきます。

バーバリー 自殺を連想とさせるパーカーで謝罪。

 【ロンドン時事】英高級ブランドのバーバリーは、首に縄を巻いたように見えるパーカが自殺を想起させるとの批判を浴び、謝罪した。英メディアが20日報じた。ファッション業界では最近、高級ブランドの不適切なデザインに批判が相次いでいる。

 バーバリーは17日にロンドンでファッションショーを行い、2019年秋冬コレクションを公開。その中で、フードのひもが首つり自殺に使う縄のように見えるパーカを披露した。

 これに対し、ショーでモデルを務め、家族を自殺で失ったというリズ・ケネディさんが自らのインスタグラムで「自殺はファッションではない。魅惑的でも先鋭的でもない」と批判した。ゴベッティ最高経営責任者(CEO)は「これを反省し、ここから学び、二度と起こらないように必要な行動を取る」と表明。デザイナーのリカルド・ティッシ氏も謝罪した。

 業界では、伊高級ブランドのグッチが今月、黒いセーターのデザインが黒人差別だと批判を受けたばかり。昨年にはプラダの新キャラクターが黒人差別だと指摘されたほか、ドルチェ&ガッバーナも公開動画で中国文化を侮辱したと非難され、それぞれ謝罪に追い込まれた経緯がある。 【時事通信社

 

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こちらが問題のパーカー

 

記事の終盤に記載してある通り、こう言った類の話題?問題?が多くなっている昨今。

近年はネット、SNSの影響でファッションのコレクションが一部の人に限られた閉鎖的な物から、まさにリアルタイムでコレクションを見れるようになり、文字通り一般消費者レベルまで降りてきました。

それが昨今の問題の表面化及びに肥大化に繋がっていると私は考えています。

 

まあそもそも論ですが元々非常に難しい問題ではあると思うんです。

ただ今回のロープに関してはストレート過ぎた面もあります。

デザインに政治や国際問題を持ち込むことやメッセージ性の強いものを発表するデザイナーは多くいますがリカルドティッシはどちらかといえば、そのタイプではありません。

メッセージ性の強いデザイナーであればそれほど問題視されなかったかもしれませんが、ビックメゾンであるバーバリーとモデル自身が自殺に関する傷を負っていたことが重なって問題が肥大化した部分もあるでしょう。

 

ただファッションには個人的には芸術、美術的側面があることも考慮するべきです。

「ファッションは商いであって、芸術ではない」と述べたのは19日に急逝したカールラガーフェルド氏の言葉ですが、詭弁ではあると思います。

もちろんビジネス的側面はあってしかるべきですが、コレクションはある程度美術的であって然るべきというのが私個人のスタンスです。

そう言った意味でアウトギリギリを攻めたりするものファッションであるため線引きは本当に難しい。

しかしファッションデザイナーにはこれに懲りず常に挑戦するという姿勢、新しいものを作り出すという歩みを止めて欲しくはありません。

このロープはダメだけどね。